Harry Potter and the Philosopher's Stone
Chapter 8 [00:28:29] "Some of them go bad. A few years ago, there was one wizard who went as bad as you can go. His name was V.... His name was...." (Hagrid)
Some of them ˈgo ˈbad.
of は機能語で、これがはっきりと強く発音されることはあまりありません。普通に弱く発音すると /əv/ ですが、会話中ではもっと短くいい加減に /v/ を省略して /ə/ だけになってしまうことがよくあります。
ここでは /səməðəmˈgoʊˈbæd/ で「サマズムゴウバド」のように聞こえると思います。
of を /ə/ と発音するのは本当に頻繁に起きることです。こうすることは英語らしいリズムで発音するためのテクニックであり、また、/ə/ と聞いて of を引っ張り出してくるのは聞き取りのコツになります。たとえば a cup of coffee は「アカパカフィ」だったり、get out of here は「ゲラウラヘア」のようになります。この映画でもこれからもたくさん出てくるでしょう。
there was one ˈwizard who ˈwent as ˈbad as you ˈcan ˈgo.
who went as bad as you can go の部分が特に聞き取りにくいかもしれません。
who は /hu/ ですが /h/ はたくさんのエネルギーが必要な音で、このように強勢を置かない場所では空気が摩擦する音はあまり聞こえません。また、/h/ は口の奥の方で摩擦をさせる音です。日本語では「ウ段」、つまり「フ」は唇で摩擦をさせる音になってしまうので英語とは勝手が異なります。軽く「ホ」くらいの気持ちで練習をすると英語らしい音を出せると思います。
全体的には「ホウェンタズバダズユカンゴウ」という感じだと思います。
as bad as one can go で「これ以上悪くなれないほど、最大限の悪」です。
「ある魔法使いがいて」 (there was one wizard) 「そいつがとてつもなく悪いやつになった」 (who went as bad as you can go.) です。