Harry Potter and the Philosopher's Stone
Chapter 7 [00:24:23] "A wand? Well, you want Ollivanders. There ain't no place better. Well, you'll run along there and wait. I just got one more thing I got to do. It won't be long." (Hagrid)
run along: (命令形で) あっちへ行け、立ち去れ魔法使いが使う杖は wand (/wɒnd/) です。これも普段は馴染みのない単語だと思います。
ハグリッドはいつも早口ですね。
Well, you want Olliˈvanders.
ここでは強勢は Olliˈvanders の一箇所です。動詞の want ですら強勢が置かれていませんが、ここで大事な情報は Ollivanders です。日本語でも、「杖?ならオリバンダーの店だ。」ですよね。
全てを連結して一気に、「ウェルユワントリバンダズ」のように聞こえると思います。
There ain’t ˈno ˈplace ˈbetter.
標準の英語では There isn’t no place better. です。isn’t が ain’t になっているのはハグリッドの話す英語の方言なのか、あるいはやや雑な話し方をするハグリッドのクセなのかです。
There ain’t の部分は強勢がないので There は /ðə/、ain’t は /əɪn/ のように短く曖昧になって、これらが連結して「ゼイノプレイスベタ」くらいのリズムで聞こえると思います。
place の最初は /pl/ の発音です。唇を閉じたときに同時に舌先を歯茎につけて次の /l/ の準備をし、唇を開いて破裂させて外に流れる空気は舌の横を通るようにします。「プレイス」というよりは「ペヘイス」のリズムで「ヘ」の部分で空気が舌の横を通るようにして /l/ を発音します。
Well, you’ll run ˈalong there and ˈwait.
run along は「あっちへ行きなさい」というようなときに使います。ここでは「(先に一人で) オリバンダーの店に行って待っててくれ。」です。
/wəljəlrənəˈlɒŋənˈweɪt/ (「ウェルユルラナロンゲンウェイト」) は聞き取ることができますか。
I just ˈgot ˈone ˈmore ˈthing I ˈgot to ˈdo.
「もう一つ」 (one more) 「やらなければならないこと」(thing I got to do) が「俺にはある」 (I just got) です。
It ˈwon’t be ˈlong.
これ全部で決まり文句として覚えてしまいましょう。「そんなに時間はかからない。」です。
もちろん、ハグリットがやらなければならないもう一つのことがです。大した用事ではないんだけれどやっておかなければならないことがあるんです。
リズムは「エウォウンベロン」のような感じです。